皆様が実際に建築パースというものを目にするのは、分譲マンションや建売住宅などの新聞広告やTVコマーシャルで見る事がほとんどだと思います。
しかし、それ以外にも建築パースは、実在しないこれから造られようとしている建築物をビジュアル的に伝達する手段として、様々なプレゼンテーションの場面で必要とされています。 かつて建築パースは、建築家 F・L・ライトが代表されるように、建築家自身が腕によりをかけて描いた重要な物でした。
現代では分業化が進み、私達専門のパースレンダラーが、設計者の頭にあるイメージを理解し平面的な設計図面から正確に立体的な絵に表現し、クライアントへ伝達する役目を担っています。

パースの制作手法は大きく分けて二つあります。
建築物全体の雰囲気やイメージを優先し、硬く無機質な建物を柔らかく温かみのあるように表現する絵画的な手描きパース。
質感や空気感をリアルに表現し、あたかもその場所に行き撮影したかのように現実味のある写実的なCGパース。
近年の建築プレゼンテーションにおいて、その目的に対し効果的に表現できるパース手法の使い分けが求められるようになってきました。その要望に対応すべ く、レンダラーは感性を磨き上げ、ツールを駆使し各自独特な手法で作品を制作しています。

今回メインビジュアルに使用しているパースは今から10年前に描かれたものです。この鳥の視点から描く鳥瞰図も今やインターネットで自由に見られる時代へと移り、パースも人の手に依るものからCG主体となり、作品の質・内容も大きく変わりました。人間の五感とあらゆる技法を使ってビジュアル化する事は今も昔も変わりませんが、ツールの進化が激しく、使いこなす為の能力・技術も描く事以上に要求されています。
施主(クライアント)や設計者、そして私たちレンダラー。
複数の人間が絡み合って一つのイメージをつくりあげる商業芸術[建築パース]
昔から描き続けている人…was
現在描いている人…ing
これから描くであろう人…will
今回、三者合わせたタイムラグな作品をジャンルごとにブース分けを行いました。素晴らしい作品とともに、パースの在り方やアプローチを鑑賞していただきながらこれからのパースの方向性と未来に触れてみてください。

福岡建築パース展実行委員会